ランナーズニー(腸脛靭帯炎)
ランナーズニーとは?
ランナーズニーとは、文字通り長距離ランナーによくみられる症状で、「腸脛靭帯炎」とも言います。
腸脛靭帯とは、太ももの外側に張っている靭帯で、膝の外側の安定性を保つ役割をしています。
腸脛靭帯炎になる原因は?
腸脛靭帯は太ももの外側にあり、膝を伸ばした時には前方へ、曲げたときは後方に移動します。
そうすると、移動の際に大腿骨の外顆という外側の骨のでっぱり部分と靭帯との間で摩擦が生まれます。結果として膝の曲げ伸ばしをするたびに、腸脛靭帯と大腿骨外顆との間に摩擦が生じるので、その回数が増えれば増えるほど、炎症が発生しやすくなります。
炎症は膝の外側で発生することが多いのですが、まれに足の付け根の大転子という骨のでっぱり部分でも発生します。
どんな人がなりやすい?
長距離ランナーはもちろん、登山家など足を酷使する方がなりやすいです。登山では登りより、特に下りで発症しやすいです。
体型的な特徴でいうとО脚の方、動作の特徴でいうと、足の外側で体重を受ける癖のある方や、傾いた道路で走るなど、膝の外側に体重のかかる動作をされる方にみられます。
踵の外側がすり減った靴で走るのも、体重が膝の外側にかかるため良くありません。
治療は?
基本的には安静第一です。
セルフケアの方法としては、痛み出してすぐは炎症を抑えるため、アイシングや消炎剤を含む湿布や軟膏を塗るのも良いです。
痛みが軽くなったら、ストレッチや足の癖を矯正するトレーニングを行って再発予防をしましょう。
接骨岸本では、腸脛靭帯炎の原因である膝の外側上顆と股関節の大転子での摩擦を軽減するため、膝関節をはじめ、足関節と股関節も含めて、そこに係わる筋肉や靭帯のバランスを調整し、各関節の動作を修正します。
痛みが改善してきたら、炎症を起こしてしまった時の動作に戻らないように、自宅でも出来るような動作のトレーニングを施術に組み入れて再発予防します。
予防するには?
予防は上にもご紹介しましたが、『組織の柔軟性』と『腸脛靭帯とそれ以外の組織の正常な動作』と『正しいフォームの獲得』です。
ランナーズニーは、単なる使い過ぎだけでなく、腸脛靭帯に負担がかかりやすい身体的特徴や動作、環境であったりと複合的な要因によって発生するので、これさえやっておけば大丈夫!とは言い切れません。
ですので、当院では患者様の状態を確認したうえで、その方にあったストレッチやトレーニングをアドバイスさせていただき、根本的な改善を目指します。