ケガをした時の応急処置について
RICE処置とは?
ケガをした時の応急処置に必要な4つの処置の頭文字を表します。
これらの処置を受傷直後から速やかに行うことで、ケガの早期治癒、痛みの軽減に繋がります。
Rest(患部の安静)
患部の負担を取り除くことを意味します。包帯やテーピングなどで固定するのもここに含まれます。
Icing(患部の冷却)
氷などで患部を直接冷やします。患部を冷やすと、痛覚が鈍くなり痛みが軽減されたり、血管が収縮するため出血や炎症を抑えることが出来ます。
Compression(患部の圧迫)
適度な圧迫で腫れや炎症をコントロールします。適度なというのがポイントで、強く圧迫し続けると症状を悪化させてしまったり、血流障害をおこすことがあるので処置をする際にはくれぐれもご注意下さい。
圧迫は包帯やテーピング、クッション目的で綿花などを使用します。
Elevation(患部の挙上)
患部を心臓より高位置にあげます。
例えば、足のケガなら床に寝転んで椅子の上に足をのせるなど。
目的は重力により出血をコントロールすることです。
いつ行うの?
ケガの状況によりますが、基本的にはケガをした直後から72時間(約3日)程度と言われています。
”約15分~20分程度処置 → 約40分~60分休憩”を1サイクルとして、上記の期間中、可能な限り行ってください。
Icing(冷却)と”シップ”との違い
患者様にRICE処置の指導をすると、「アイシングってシップ貼っといたらいいの?」とよく聞かれるのですが、残念ながらシップでは患部を冷やすことは出来ません。
シップは『経皮吸収型 鎮痛・消炎剤』という薬剤であり、簡単に言うと『貼る痛み止め』です。
一部の実験結果ではシップにも体表面の温度を2°程度下げることもあるそうですが、やはり身体の深いところまで冷やすには、流水や氷(氷嚢)などを使う必要がありますのでご注意下さい。